ウッドショックはいつまで続く?

2021年ごろから住宅業界に深刻な影響をもたらした「ウッドショック」。
ニュースやメディアでも触れることが多かった言葉ですよね。木材の高騰により世界的にも深刻な状況と言われていたウッドショックは、家づくりを始めようとする人にとって大きな疑問・不安ではないでしょうか。

「ウッドショックはいつまで続くの?」

「今家を建てると木材は高騰している?」

「いつまで続くか分からないから様子見の方がいい?」

今年こそは家を建てたい、そんな気持ちになっていた人にとっては今後の動きも気になるところですよね。
現在、ウッドショックはいったいどうなったのでしょうか。
そこで、今回の記事では、ウッドショックがなぜ起こったか、そしていつまで続くか、家を建てるときにどんな影響があるのかなどを詳しくお伝えしていきます。

建築業界に大打撃をもたらした「ウッドショック」とは?

2021年頃から住宅業界を混乱させた「ウッドショック」ですが、いったいどんな状況のことを指すのでしょうか。

◎ウッドショックとは?

住宅を建てるときに必要な“木材”の価格が急に高騰したことで世界的に混乱を招いてしまった状態が、かつての「オイルショック」を彷彿させることから、「ウッドショック」と呼ばれるようになりました。
つまり、住宅に使う木材がいろいろな理由で高騰し、「必要なところに手に入りにくく、しかも価格も高騰した」という現象です。

◎ウッドショックはなぜ起こった?新型コロナウイルスが発端…!?

ウッドショックが起こったのは2021年の初め、3月ぐらいには表面化しています。
このウッドショックの主な原因は、新型コロナウイルスが深く関係しているようです。
また、ロシアのウクライナ侵攻もひとつの理由として挙げることができます。

【理由1】林業や木材工場の稼働ストップしたことや物流の停滞

私たちの生活をこれまでと全く異なるものへと変えていった新型コロナウイルス。
感染者が爆発的に増えたことで、アメリカやカナダなど木材工場でも一時的に稼働できない状態になりました。
労働力が不足したことで供給できる木材も激減。
そして木材工場も稼働が十分にできなかったことが原因のひとつです。

【理由2】アメリカ・中国で住宅購入の動きが活発化

新型コロナウイルスが大きく影響をもたらしたことで、世界的にも住宅建築の需要も減りました。
ただ、アメリカや中国などでは低金利政策などの影響も相まって経済活動も復活、家を買う人も増えていったのです。
その背景には、感染させないための“ステイホーム”も。
リモートワークで在宅時間が増えた人が「人口が多くて感染リスクのある都会から郊外へと移住する」という気持ちになったのでしょう。
住宅購入の動きが活発となったことで、輸出する木材が減少していった…という流れもウッドショックの要因です。

【理由3】コンテナが不足したこと

こちらも、コロナによるステイホーム急増が背景にあります。
アメリカで家具や家電等の輸入が増え、アジア発のコンテナがアメリカの港に急増します。
ところが、外国を往来することで隔離措置も相まって港で停滞していなくてはいけない事情も。
こういった背景により、本来のコンテナの運賃が数倍にも高騰してしまいました。
つまり、木材を輸入できたとしても、運賃高騰によりそれが木材価格へと影響されてしまったのです。

【理由4】ロシアのウクライナ侵攻も関係している

日本で建築に使われる木材は、アメリカやヨーロッパ、中国、カナダ、インドネシア、ロシアなどから輸入されています。
しかし、ロシアによるウクライナ侵攻がきっかけで、欧米がロシアに対して経済的な制裁をしたところ、なんとロシアは「非友好国に対して木材の輸出を停止する」と発表。
それが2022年の3月のことでした。

日本の建築業界がウッドショックで受けた影響とは?

ウッドショックによって、日本の建築業界はどんな影響を受けたのでしょうか。

◎輸入木材に頼る率の高い日本

日本では戦後、木材の需要が一気に高まりを見せ、「大量伐採による木材の減少」が起こりました。
そこで、大量に植栽が行われたものの、伐採できるまで長い期間が必要なことで輸入木材に頼らざる得ない状況でした。1955年ごろには木材自給率が95%ほどだったものが、2020年ごろには35%ほど。
つまり、約7割近くを輸入木材に頼っている、それが我が国の木材の現状となっているのです。

◎ウッドショックが引き金となり住宅価格が高騰

アメリカをはじめ、世界的にも木材の需要が高まり、それに比例するように木材価格も高騰しました。
輸入木材に頼れないことから国内木材へと需要がスライドするものの、国内資材の価格も高騰しています。
需要に対しての供給が追い付かず…という状況が続きました。
結果的にウッドショックが起こったことで、住宅価格が高騰したのです。

住宅購入ウッドショック…はいつまで続く?

2021年ごろから住宅業界に激震をもたらしたウッドショックですが、現在(2023年)時点でどうなったのでしょうか。
はじめは、建築単価が高騰した状況で、なおかつ工期への影響もありました。
当初は、住宅業界全体に大きな打撃をもたらした出来事でした。

輸入価格は2021年には高騰し、その後、少し落ち着いたのではないか…という見方ができるようになった頃に2022年3月にロシア・ウクライナ情勢によって追い打ちをかけるような影響が起こりました。
この頃は、「ウッドショックはいつまで続くのか」と嘆いていた方も多かったことでしょう。

現在、2023年に入った木材の状況を見ると、ウッドショック直後のような急激な価格の高騰はなく、やや落ち着きを取り戻したかのように思えます。

今後、輸入木材の供給が追い付き、ウッドショック前のような状況に戻れたとしても、いったん高騰した価格が急激にコロナ以前の水準へ戻るのには時間がかかりそうです。

住宅購入に迷ったら…今買うべき?落ち着くまで待つ?

ウッドショックは、日本の住宅業界にとって、これまでの状況を大きく変えるような出来事でした。
家を建てるために絶対に必要な木材コストが高騰するわけなので、ハウスメーカーや建築会社にとっても「建築価格を高くせざるを得ない状況」だったと言えるでしょう。

しかしながら、「家を建てる側、施主」も、住宅価格が高いことに打撃を受けている状況は同じです。
そこで家を建てるべきか、落ち着くまで待つべきか…という悩みが出てくる方も多いかと思います。
高騰している木材価格だけに注目すると、待った方がいいという考えも出るかもしれませんが、「今家を建てたかったのに…」という気持ちを木材の高騰によって諦めなければならないことになるでしょう。
特に、子育て世代の方は、子供が小さなうちにマイホーム購入したいと考えているケースが多いでしょう。
高騰した木材が安くなるまで…と数年待っている間、子供はあっと言う間に成長していきます。

あれこれと考えていると、家を建てるタイミングが分からなくなるのが正直なところかもしれませんね。
ウッドショックによる木材の高騰がいつまで続くのかは、今後の世界情勢などによっても変わっていくものの、どうなるかの予想は難しいものです。

ただ、木材の価格が永遠に上昇し続けるわけではないため、いずれ需要にあった供給がやってきて落ち着くときもやってくるでしょう。

とは言え、ウッドショックが落ちついたからと言って、いったん高騰した木材の価格が急激に昔に戻るかと言えば、そうとも言えません。
つまり、「木材が安くなってから家を建てよう」という決断は、一見、賢い選択のようでいて、逆に「家族が本当に家を建てたい時期」を逃してしまうことになります。

そこで、

・さまざまな補助金を利用する

・住宅ローンの低金利の今だからこそ、住宅を建てやすい

・国内産の資材にも着目する

など、「輸入資材の高騰」以外の魅力点にも目を向けるのも考え方のひとつです。

まとめ

「木材」は私たちの家づくりに欠かせない大切な資源です。
ここ数年の新型コロナウイルスや世界情勢が背景にあり、輸入木材に頼っていた家づくりは価格高騰の影響を大きく受けてしまいました。
一方で国産の木材にも注目が集まっています。
また、木材の価格がウッドショック以前よりは高騰しているとは言え、低金利の住宅ローン、国や自治体の補助金などを利用した家づくりもできます。

そろそろマイホーム購入したいとご検討中の方は、具体的な情報集めなど新たな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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