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階段の種類と名称。実は家の主役?

2階建て以上のお家なら、必ずある『階段』ですが、どんな種類でどんな名称なのかご存じでしょうか?

実はこの階段がプランニングをする時におうちのプランの心臓部が決まると言っても過言ではないです。
住宅に設置する階段の形は、主に4種類あります。リビングや玄関といった間取りに合わせて、配置やデザインなどが決められていくことがほとんどです。


例えば理想のプランが固まったときに階段の形状だけを変えたいというのはなかなかうまくいかないものです。
階段の考え方を少し知っておくだけで、家づくりの選択肢はグッと広がります!
階段をメインにした家づくりの考え方はいかがですか?

今回はお家づくりをする際に役立つ『階段』についてお伝えしたいと思います。

まずは階段の種類と名称について

階段の種類は主に『直階段』『かね折れ階段』『折り返し階段』『らせん階段』

の4種類に分けられます。

各種類の特徴をお伝えしたいと思います。

【直階段】

直階段は、その名の通りまっすぐで折り返しがなく上がっていく階段です。

ある程度の広さや長さが必要ですが、玄関とリビングとの間に設置するなどすれば、自然な形で生活空間と来客空間を分けることができます。

直階段のメリット

・省スペースでシンプルなかたちのためコストが安く済む。

・昇り降りの足のテンポが変わらないため転落しにくい。

・直線のため家具の搬入等がしやすい。

直階段のデメリット

・転落しにくいとはいえ一度足を踏み外すと下まで一気に落ちてしまう危険がある。

・踊り場などが作りにくい。

・急勾配に注意が必要。

【かね折れ階段】

かね折れ階段は途中でL字型に折れている階段です。

踊り場で90度横に折れており、構造上、建物の端に配置されることが多いです。

踊り場がある分、直階段より安全性は高いですが、無意識に昇降していると、踊り場で逆に足を取られてしまう可能性もあり、手すりは必須です。

メリット

・途中で180度向きが変わるため、足を踏み外しても途中で止まり安全。

・踊り場が設置しやすくゆったりとした階段になる。

・上がるところとたどり着くところが一緒で間取りを考えやすい。

デメリット

・直線階段よりも面積が必要。

・180度折り返す必要があるため大型家具等の運び込みが困難。

【折り返し階段】

折り返し階段は、かね折れ階段とよく似ておりL字型ではなくU字型に折れている

階段です。

踊り場で180度折り返す階段となっており、踊り場が広く転んだ時に下まで落ちてしまう危険性も少ないです。

メリット

・途中で曲がるため直階段に比べ安全。

デメリット

・折り返しの分だけ直階段に比べて広い面積が必要。

・同じく直階段に比べコストがかかる。

【らせん階段】

柱を軸に、螺旋状にステップを上がっていく写真などで見るお馴染みの階段です。

全体は円柱状であり、直線の階段に比べてスペースを確保できるのが大きなメリットです。

メリット

・おしゃれで個性的な雰囲気になる。

デメリット

・形が複雑でコストが高くなる。

・ステップの中心に近いほど踏むスペースが狭くなる。

さらに種類が分かれる、リビング階段かホール階段どっちがいい?

暮らし方を左右する階段の配置では、主に『ホール』と『リビング』の2つに分けられます。それぞれの特徴と、メリット・デメリットとしてどうなのか?お伝えしたいと思います。

【ホール階段】

ホール階段とは、玄関ホールや廊下に設置した階段の事です。

パブリック空間とプライベート空間をしっかりと区別することができるため、家族それぞれのプライバシーを重視できます。

■ホール階段のメリット

・暖房効率が良い。

・プライバシーが確保される。

■ホール階段のデメリット

・家族とのコミュニケーションがとりづらい恐れがある。

・廊下が寒い。

【リビング階段】

リビング内に設置された階段をリビング階段の事です。

リビングを通らないと2階に上がることができないため、自然と家族が顔を合わせる頻度が高くなり、コミュニケーションの機会を増やすことができます。吹き抜けと相性が良いため、組み合わせて採用することで、明るく開放的な空間が創る事が出来ます。

■リビング階段のメリット

・家族とのコミュニケーションがとりやすい。

・リビングが広く感じられる。

・階段がリビングのアクセントになる。

・家全体が暖かくなり、部屋間の温度差が無くなる。

■リビング階段のデメリット

・プライバシー性に欠ける。

・暖房の熱が2階へ逃げやすく部屋が暖まりにくい。

・臭いや音が2階へ伝わりやすい。

階段のタイプの名称

階段の種類とは違い階段のタイプのご紹介をします。
上記に階段の種類よりもこのタイプの違いが大きくプランニングと家の印象を変えるかもしれません。

このタイプの違いは階段をかっこよくするのか機能性を重視するのかで大きく変わってきます。

階段を一つのインテリアと捉えるのもいいかもしれません。

壁付けタイプ

「壁付けタイプ」は、階段に面している壁に手すりを設置するタイプです。

日本家屋では最も多いタイプでしょう。

手すり自体の構造は単純なので、建築費は安価です。

壁に囲まれた階段の場合、手すりを付けないこともありますが、子どもやお年寄りがいる場合は付けた方が安心でしょう。

オープン(シースルー/スケルトン)タイプ

「オープンタイプ」は、階段に直接手すりがついていて、階段の中が見えるタイプです。

家の中に光と風を通すので、開放感が生まれておしゃれな印象があります。

写真のように壁の片側だけで支える階段を「片持ち階段(フローティング階段)」といい、フローティング階段にオープンタイプの手すりを付けると、より解放感が生まれます。

箱階段

踏み板の下に蹴込(けこ)み板が付いているタイプが、「箱階段」です。

名称通り、箱が積み重ねたように見えます。

日本家屋では最も多いタイプで、比較的安く作ることができます

ステップは引き出しとして使うことも可能です。

最近では、下から数段ほど引き出しにして、収納として活用している方も多くいます。

オープン階段

蹴込み板が設置されておらず、間が抜けているタイプが「オープン階段」です。

光や風を通し、圧迫感がないので、リビング階段として使われることが多いタイプです。

デザイン重視の方にも人気があります。

部材の名称

踏み板・段板

踏み板または段板と呼ばれる部材は足を乗せる部材をさします。
踏み面が場所や長さをいうのとは違い部材そのものの名称です。

木造の場合は、通常は堅木で作られ厚みは住宅の場合は3cm程度です。段鼻の付近に滑り止めの溝を加工したりノンスリップの部材を貼り付けたりします。

蹴込み板

蹴込み板とは、段板と段板の間を繋ぐ板部材です。

通常は蹴込み・鼻の出をつけるため奥まったところにあります。

木造の場合は、上の段板に大入れ(大入れ:材のすべてを彫りこんで差し入れた構造)下の段板にそば当て(そば当て:材の繊維と平行な方の端「そば」につけること)、ネジ止めします。

桁・側桁・ささら桁・桁板

桁・側桁・ささら桁・桁板はいずれも段板を支える部材で上下に繋いでいます。

それぞれの名前の違いは、厳密にはありませんが一応次のようです。

桁:桁は支えるものと言う意味を持ち英語ではbeamビームといいます。重要な横架材(梁:garterガーター)とは異なります。

側桁:横にある桁ということで横から階段を支える桁です。箱階段の形になります。

ささら桁:語源はわかりませんが、段板や蹴込み板を大入れする溝が彫りこんである桁をさします。時に側桁と同じ意味で用いられますが階段の端でない部分にあってもささら桁という場合もあります。

桁板:文字通り板状の桁ですが、階段の途中にある桁を指す場合がおおいです。

すべりどめ・ノンスリップ

 すべりどめ・ノンスリップは、階段の段鼻に設けるものです。

寸法の名前

階高

下の階の床から上の階の床までの垂直高さです。階段の始まりから終わりまでの斜めの長さではありません。

蹴込み

蹴込みは上の段の段鼻の位置を下の段に垂直に投影した位置より奥にある段板の奥行きです。

蹴込みは急な階段の場合上がる時にあれば足を乗せるところが広くなって上がりやすい反面、次の段の鼻の出のために上がる時足が当たりけつまずく場合があります。

鼻の出

段鼻より蹴込み板までの水平距離です。あまり長いと上の説明のようにけつまずくので3cm以下になるようにします。

階段幅

階段の有効幅です。原則は桁や手すりを除く有効な長さです。
建築基準法同施行令では75cm以上と決まっています。

ただし階段及びその踊場に手すり及び階段の昇降を安全に行うための設備でその高さが50cm以下のものが設けられた場合における階段幅は、手すり等の幅が10cmを限度として、ないものとみなして算定することになっています。

さいごに

階段と言っても色々な種類がありメリット・デメリットがあって考えてしまいますよね。

家族構成や間取りや予算、建てたい家のイメージなどによって選ぶものも変わってきます。

できれば信頼できる住宅会社へ相談し、安全で使いやすいプランについてアドバイスしてもらうことをおすすめします!

自分と家族にとって最適な階段を見つけてくださいね。

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